新元号「令和」とは

天平2(730)年1月13日、太宰府の大伴旅人(おおとものたびと)邸に集まった人たちが梅の花をめでて和歌を作りました。その時の和歌32首が『万葉集』巻五に収められているのですが、それらの前に漢文の長い序(前書き)が付けられていて、最初に上げられている出典の原文はその一部です。その中にある、「令月」の「令」と「風和」の「和」を合わせて作った元号ということです。

「令月」の「令」は、「いい」とか「うつくしい」という意味ですが、「令嬢」「令息」「令夫人」などと使うように、品格に対する敬愛のこもった語でもあります。したがって「令和」というと、「うつくしく品格があって、おだやかになごんだ様子」といった意味のこもった語ということになります。

さらに、「令」は「しむ」と読んで、「~させる」という意味で使う場合もあります。そのように取ると、「令和」から「(人々を)おだやかに仲良くさせる」という意味も浮かび上がってきます。

そういう二つの意味をあわせると、いまこそ人類や地球の未来のために、世界レベルでの真のリーダーシップが求められている時なのだ、という壮大な願望がこもっているようにも思われます。

新しい元号のもと、世界が新しくよりよい方向へむかうよう、一人一人それぞれの立場でがんばりましょう。